蓮如上人
れんにょしょうにん
室町時代の浄土真宗の僧。長禄元(1457)年に本願寺第8世を継職し、関西での布教に力を入れる。親鸞の教えをわかりやすく書いた「御文書」を使うなど独自の布教活動により、その教えは全国に広まっていった。しかし、比叡山延暦衆徒の本願寺破却に合い、滋賀県近江の金森などを転々とした後、福井県吉崎に坊舎・吉崎御坊を築く。吉崎は一大仏教都市に成長し、戦国大名と対立するほどの勢力となった。周りの権力者との軋轢を鎮めるため吉崎を去った蓮如は関西での布教に尽力し、文明3(1481)年、京都山科に本願寺を再建した。